3カ年計画

フジフューチャーズの3カ年計画では、目標最終年度(1993年度)には資本金10億円になるとした。預かり証拠金200億円、売上高100億円を目標として設定した。業界の上位ランク入りを目指した。

フジフューチャーズは、1990年に「CI」(コーポレートアイデンティティー)を導入した。その後、「再生フジ」を目指して、社名変更や組織改革、大幅な人事異動を断行した。

社員を対象に第三者割当による増資

1991年の経営3カ年計画の策定はCIをより具体化させるものだった。経営の健全化、体質改善を図り、経営の安定化と生活の向上を求めることを方針とした。

1991年4月には社員を対象に1億5000万円の第三者割当による増資を行った。1億円を資本金に組み入れた。新資本金を5億円とした。3年後には10億円に増資する予定を立てた。

社員持ち株比率は17%に上昇

さらに、1991年8月1日には社員持ち株会を発足させた。社員持ち株比率は17%に上昇した。

各部門の目標

3カ年計画は、各部門の目標を具体的に掲げた。

営業本部がセミナー参加者の名簿作成

営業本部は「講演会やセミナー参加者を中心に名簿を作成する」とした。そのうえで、徹底したレスポンスを行い、顧客の見込み管理を充実させるとした。

人事・採用・教育・研修部門

また、人事・採用・教育・研修部門については、営業部門の求める新卒の採用・教育に重点を置くことにした。そのため、あえて営業本部の管理下とした。

オプション取引や新種上場商品

さらに、新しい商品開発やオプション取引、海外事業に取り組むことにした。特に新種上場商品に力を入れるとした。

模擬売買

オプション取引に初期段階から参加するため、若手社員を中心に模擬売買を実践。特訓を続けるとした。

採用

営業部門の採用については新卒・中途採用を推進することにした。人事部門に数人の営業スタッフを一定期間、重点配備するとした。内定後もフォローアップするという。全体としてシステム化を進めることになった。

新卒男子(大卒)50人、女子(短大以上)30人

さらに1992年の採用を新卒男子(大卒)50人、女子(短大以上)30人にした。中途採用も毎年30人を目標に掲げた。

社員総数を500人に

社員総数を500人にするとした。このため従来のパイプを広げ、地域、対象学校を拡大した。

証拠金管理の徹底や紛議などの発生防止

管理部門は特定委託者の参入防止に努めるとした。習熟委託者の管理徹底を打ち出した。証拠金管理の徹底や紛議などの発生防止に決意を示した。

システム開発やディーリングの要員を養成

一方、システム情報部をシステムセンター本部として発足させた。システム開発やディーリングの要員を養成することにした。

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